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尿の出る回数が変化した(数日以内)

尿の出る回数が変化した(数日以内)には以下のような病気と関連性が考えられます
男性
淋菌性尿道炎
クラミジア尿道炎
熱中症
過活動膀胱
脱水症
前立腺肥大症
女性
膀胱炎
腎盂腎炎
過活動膀胱
脱水症
クラミジア尿道炎
熱中症
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尿の出る回数が変化した(数日以内)の基礎知識

目次

概要

排尿回数が急に増えたり減ったりした人には病気が隠れているかもしれません。排尿回数が増える主な原因には膀胱炎や過活動膀胱といった病気が考えられます。一方で、排尿回数が減る主な原因には脱水や腎不全、尿閉などが考えられます。

排尿回数は飲水量によって変化します。たくさん水分を摂取すると排尿回数は増えますし、あまり水分を摂らないと排尿回数は減ります。ですので、飲水量に思い当たる節がある人は慌てて受診する必要はありません。一方で、すみやかに受診をした方がよいのは、水分摂取量が特に変わっていないのに排尿回数に変化がある人や、排尿時の痛み・血尿・残尿感・手足のむくみ・意識朦朧などの症状をともなう人です。

排尿回数の変化が心配な人は泌尿器科を受診してください。膀胱や腎臓といった排尿に関係した臓器の病気に精通しています。泌尿器科が近くにない人は内科でも構いません。

原因とメカニズム

排尿回数が増加する場合と減少する場合では原因もメカニズムも異なるので、分けて説明します。

排尿回数の増加

原因はいくつかあります。

まず、膀胱が過敏になって排尿回数が増加することがあります。過敏になる主な原因としては、膀胱炎による炎症や、過活動膀胱という神経の調節が上手くいかなくなる病気などが考えられます。

次に、排尿したにも関わらず膀胱内に尿が残っていることも原因になります。この現象を残尿と呼ぶのですが、前立腺肥大症、神経因性膀胱などが背景に隠れていることがあります。

また、尿の量が増えると、尿の回数も増えます。水の飲み過ぎによることが多いのですが、糖尿病でも尿量が増えるので原因として見過ごすことはできません。

排尿回数の減少

尿の回数が減る主な原因は、尿量が減ることと、尿が膀胱から先に流れなくなることです。尿量の減少は脱水や腎不全が原因になることがあります。一方で、尿が膀胱から先に流れない状態を尿閉といいます。

考えられる病気

排尿回数の増減に影響する主な病気は次のものです。

膀胱炎

膀胱に炎症が起こった状態のことで、主な原因は細菌感染です。

尿道炎

尿道に炎症が起こった状態のことで、性感染症によって起こることが多いです。淋菌やクラミジアの感染が原因になります。

前立腺炎

前立腺に炎症が起こった状態のことで、細菌感染による急性前立腺炎と、細菌感染の関与が少ない慢性前立腺の2つがあります。

過活動膀胱

膀胱が刺激に対して過敏になった状態で、頻尿の原因になります。高齢の女性に多い病気です。

糖尿病

血糖の調節が上手くできない病気です。尿に糖が多く含まれると、尿の量が増加し頻尿の原因になります。

神経因性膀胱

膀胱の神経が上手く機能しない病気です。頻尿の原因にもなりますし、尿の出づらさの原因にもなります。

尿閉

膀胱から先に尿が流れなくなった状態のことです。尿がでないので、排尿回数の減少として自覚することがあります。

脱水

脱水は体液量が減少した状態のことです。尿は体液から作られるので、体液が減少すると尿の量も減り、排尿回数の減少につながります。

腎不全

腎臓の機能が低下した状態です。尿を作り出す腎臓の機能が低下すると、尿量が減少し、排尿回数も減ります。

受診の目安

注意が必要な症状をともなう人と極端に排尿回数が変化した人は受診をお勧めします。

注意が必要な症状

排尿回数の変化に次のような症状をともなうと注意が必要です。

・尿が白く濁っている
・尿の色が赤い
・排尿しても尿が残った感じがある
・発熱している ・手足に浮腫みがある
・意識がもうろうとする
・下腹部が痛い

上記の症状がある人は医療機関を受診して調べてもらってください。

極端な排尿回数の変化

排尿回数が1日8回以上の状態を頻尿と言います。排尿回数は飲水量による影響を強く受けるので、たくさん水分をとっている状態で排尿回数が多い人は、特に問題がないことが多いです。しかし、水分量が増えているわけでもないのに排尿の回数が増えている人には背景に病気が隠れているかもしれません。まずは客観的に判断するために、一日の水分量と排尿回数などを記録してみるとよいです。

排尿回数が減る主な要因としては、尿があまり作られていないか、膀胱から先に尿が流れづらくなっているかの2つが考えられます。尿は体液をもとにして作られるので、体液が減っている脱水の状態では尿量が減少しますし、尿を作り出す腎臓の機能が低下していても尿量は減少します。また、膀胱から先に尿が流れない状況も排尿回数が減ったと認識するかもしれません。この状態を尿閉と言いますが、ほとんどの場合で下腹部の張りや痛みを自覚します。

診療科

排尿回数の変化が心配な人は泌尿器科を受診してください。もし近くにない場合には、内科でもかまいません。

泌尿器科

排尿回数の変化は、膀胱や腎臓といった尿を作り出す臓器に異常が生じている可能性があります。膀胱や腎臓の病気を専門とする診療科は泌尿器科ですので、相談先として適しています。

内科

近くに泌尿器科がない場合は内科で相談できます。多くの内科では尿検査や超音波検査が行えるので、原因を見つけることも可能ですし、内科で治療が可能な場合もあります。

検査

診察結果をもとにして、いくつかの検査が行われます。

尿検査

尿に含まれる成分を調べる検査です。顕微鏡を使う方法と特殊な検査紙を用いる方法があります。糖や白血球、赤血球などを検出できます。膀胱炎や前立腺炎、尿道炎などの診断に有効です。

直腸診

肛門から指を入れて、腸の壁越しに前立腺の大きさや形を調べる診察方法になります。前立腺に異常があると考えらえる場合に行われます。

腹部超音波検査

超音波を使って体の中を画像化する検査です。簡便に受けられる上、体への影響もありません。膀胱や腎臓の状態を確認するのにも有効ですし、脱水の有無についても調べることができます。

血液検査

血液を抜き出し、中に含まれる成分を調べる検査です。脱水や腎不全といった全身の病気が考えられる人には腎臓などの機能を調べたりしますし、前立腺の病気が考えられる人にはPSAという腫瘍マーカーを調べたりします。

治療

排尿回数の変化の原因はいくつかの病気が考えられ、それぞれの原因によって治療法が異なります。

排尿回数が増える病気であれば、膀胱炎には抗菌薬が治療になりますし、過活動膀胱には膀胱の過敏性を押さえる薬が治療になります。同様に、排尿回数が減る病気でも、脱水であれば水分補給が必要になりますし、尿閉であればカテーテルを使って尿を外に出すことが必要になります。

セルフケア

治療と同じくセルフケアも病気によって異なります。そのため、医療機関を受診した際に、日常生活で注意した方がいいことなどをお医者さんに確認してみてください。医療事典MEDLEYでも病気ごとのページではセルフケアについて触れています。原因となっている病気が分かったらそれぞれのページから確認してみてください。

また、セルフケアとともに、排尿回数と飲水量を記録しておくと、医療機関にかかる際だけではなく、治療が上手く進んでいるかどうかをお医者さんが判断しやすくなります。できる範囲でかまわないので、記録にも取り組んでみてください。

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