鼻水がでる(数日以内)
結果をもとに適切な病院・診療所を提案します
鼻水がでる(数日以内)の基礎知識
概要
鼻水の主な原因は風邪や花粉症、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などです。アレルギーが原因となっている人では、抗ヒスタミン薬やステロイド薬の点鼻治療などで改善が期待できます。また、アレルゲン免疫療法などの根本的な治療法もあります。
急な鼻水がアレルギーによる場合もありますが、一時的なものであれば大抵は風邪や寒暖差などの影響が主体と思われます。必ずしも医療機関を受診する必要はありませんが、特に困っている人は耳鼻咽喉科で相談してください。
原因とメカニズム
鼻は呼吸するときの空気の通り道ですが、ウイルスや細菌、ほこりを鼻毛と鼻水に吸着させ、体内に入ることを防ぐ役割があります。
風邪やアレルギー性鼻炎では、普段よりも大量の鼻水が分泌され、また鼻に炎症が起こるため毛細血管から滲出液がにじみ出てきます。この2つのメカニズムによって鼻水が出てくるのですが、これはウイルスや細菌、ほこりが体の中に入るのを防ぎ、体外に排出するための働きなのです。
花粉症、アレルギー性鼻炎は、これらの働きが過剰になってしまった状態です。
症状から考えられる病気
風邪(急性上気道炎症)
風邪ではウイルスを体外に排出するためにも、普段よりも鼻水の分泌が増加します。
アレルギー性鼻炎
アレルギーによって炎症が起こり、鼻水が多く出ます。花粉症で鼻水が多く出るのは、スギ花粉に対するアレルギー性鼻炎が起きていると言えます。
急性副鼻腔炎
急性副鼻腔炎は顔面の骨の中にある空洞(副鼻腔)に炎症が起きている状態です。主にウイルスが原因となり、広い意味では風邪と言えます。
怖い病気
基本的に数日鼻水が出たことから怖い病気を想定することはありません。あえて挙げると、顔面や頭部に強い衝撃を受けたあとにサラサラとした鼻水が続く場合は、髄液漏の可能性があります。髄液漏とは、脳を覆っている髄液と呼ばれる液体が、頭蓋骨の骨折により鼻から漏れてくることです。これは危険な状態なので、速やかに脳神経外科を受診してください。
受診の目安
・鼻水が黄色や緑色でどろどろした状態が続く
・2週間以上鼻水がつづく
診療科
内科・小児科
耳鼻咽喉科とどちらに行くか悩ましいですが、発熱やだるさなど、鼻水以外の症状が強ければ、内科や小児科で治療を受けることができます。
耳鼻咽喉科
鼻水、鼻づまりの症状が強ければ、耳鼻咽喉科が適しています。黄色や緑色のどろどろした鼻水の場合は副鼻腔炎の可能性があり、耳鼻咽喉科の方が良いかもしれません。
検査
鼻鏡
鼻の中を見られます。
ファイバースコープ検査
鼻から喉までを内視鏡で簡便に観察してもらうことができます。
治療
原因に応じて治療をします。風邪であれば、自然に治ることがほとんどです。鼻水を抑える薬の効果はあまり期待できません。また、副鼻腔炎の場合には抗菌薬を使用することもありますが、大抵は細菌ではなくウイルスが原因となっているため、抗菌薬は不要・無効です。
アレルギーが主な原因の鼻水に対しては、アレルギーを抑える内服薬(抗ヒスタミン薬やロイコトリエン受容体拮抗薬など)やステロイドの点鼻薬などが有効です。
セルフケア
アレルギーが原因となっている場合には、アレルゲン(ダニ、ハウスダスト、花粉、動物など)を避けることが大切です。